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ござ先輩の主に技術的なメモ

俺たちは「開発の現場」が好きなんだ

id:papanda0806が永和システムマネジメント社に入社した。海岸沿いのServicerを退職する以上別のServicerにいくこともないだろうし、かといって旧態依然としたSIerに戻る選択肢はありえないだろうし、どこかの小さな会社に飛び込むか、彼にとって盟友の多い永和さんか・・・

なんて思ってたら、後者だった。

まずは転職おめでとうございます!ご活躍を強く期待しています。

旧態依然のSIer、いわば人月とスーツとExcelの世界と揶揄される世界に絶望して道を変える者は多い。上流と下流が分断され、上からのRTに耐えられなくなるのはある意味自然なことだ。顧客と共に歩めない受託開発など何の肥やしにもならない。僕はそれを身をもって知っている。

かといって顧客の顔が見えるプライムを取れる規模の会社で待っているのは、出世魚キャリア(PG→SE→PM)という分断的なキャリアパスだ。これはプログラマにとっては辛いキャリアパス。専門性を磨き続ける技術職の行く末が工程を統括する監督というのは、野球のピッチャーがサッカーの監督をやるような感じだ。プログラムマネジャーなら直線的だが、プロジェクトマネジャーになることは相当なジョブチェンジであることは議論の余地がない。僕も昔はスーツの行く末を知るために「コードを書くのを辞めた」ものだ。今はその必要が全くないけれど。

これらのマクロ的環境を鑑みれば、必然的にサービス事業会社の芝生が青く見える。出世魚キャリアや工程の分断があんまり無いからだ。ここならば、アジャイル的な開発が出来てチームとしても楽しいだろうと。しかし、papandaのような生粋な開発の現場好きは、サービス事業会社ではどこか満たされなかったのだろう。なぜなら、顧客との関わりが間接的だから。

受託開発が「客の要望に沿うシステムを一品ずつ仕上げてく、誇り高きオーダーメイドの世界」であるという認識があるのでれば、開発者がお客さんと直接コミュニケーションを取れたらこれほど面白い仕事はない。受託の一番の醍醐味は、自分一人では決してなしえないインパクトのある仕事を顧客と作り上げられることだからね。同時にコレは内製の醍醐味でもあるのだけれど、まだまだ多くの事業会社では「情報システム部=コストセンター」だから、間接部門ではダイナミックなシステム開発の仕事に携わることは難しいのも実情だ。その現状を変えたいと強く思ってはいるけれど。

開発の現場をSIからサービスに変えることが自分の月ではなく、顧客と共に歩む開発の現場を別の次元にもっていくことが自分の月への道、ということだったんだろう。こういう思いを持っている人は少なからずいるが、険しく困難な道なのでなかなか歩みにくい。

受託開発やサービス開発を比べる意味は、殆ど無い。それを比べて自分が満足できる仕事ができるかどうかは実は全く関係ないってことなんじゃないかな。素晴らしいシステムは受託でもサービス開発でも作ることが出来る。ただ、受託開発の世界が下請け構造によってサラリーマンの悲哀を抱えているだけのこと。ならば、それから抜け出すための帆を立てるためには、どうすればいいか。それらのヒントはメインのブログに結構書いているから読んでね。連載原稿を読んでくれると尚良い(え

そもそも受託開発がダサくてオワコンでサービス開発がトレンドでハッピーかどうかなんて全て自分が決めれば良い話で、外野の基準はどうでも良いというのが正しいと僕は思います。

面白い転職の一例だったので感想戦を取り混ぜながら、最近もやっとしてることをはき出してみましたとさ。