僕も7月の終わりから、「顧問エンジニア」のロールのあり方を模索しています。で、こちら。
これはいわば、「Developer as a Service」というモデル。御社のために出張料理人を派遣しますので、うまいこと使って下さいと。それだけITの裾野が広がり個人でもITシステムを作れる環境が整ってきた、ということでしょう。この流れは鈍化する理由がないので、似たようなサービスが増えていくと思います。
ただ、僕の考える「顧問エンジニア」とはちょっと違います。僕が考える顧問エンジニアは、開発をしないことを前提としています。なーに言ってんだとお思いでしょうが、先日書いた「要件定義+PaaSの活用」で作らない開発を目指し、顧問エンジニアの主な仕事はIT戦略立案から自動生成ツールへの落とし込みです。ノンプログラミングで作れたら、それに越したことはないのです。
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中小企業にとって、継続的にエンジニアと付き合う意味。それは「日々の業務をITを使うことで、オペレーションをより高度にする」ことだと僕は考えています。どんなに優れたビジネスモデルも、ビジネスプロセスが伴わないなら破綻します。日々の業務は地味ですが、絶対になくならないし、いくらでも工夫の余地がある箇所です。企業が続く限り業務は存在するわけですから。
同じ業界・同じ業種・同じ顧客を相手にしていても、ビジネスモデルとビジネスプロセスが完全に一致している会社さんは無いと思います。微妙にITの活用ポイントが違うからExcelに頼る。Excelで業務の隙間を埋めていくうちに、そのヒトしか使えないExcelが出来上がってしまってるケースはすごく多い。どうしようってことになってKintoneなどを活用しているような気がする。これだけASP/SaaSのサービスがある世の中で、Kintoneが流行ってる最大の理由はここなんじゃないかな。
ITを生業としていない中小企業は、システムの専門家がおりません。スクラッチで開発して継続的にコードをメンテナンス出来るチームを作るのは無理ゲー。ただ、現実として会社が皆同じやり方でビジネスをしているなんて話はあり得ないので、結局はオーダーメイド品でなければニーズが満たされないし、自分にあったものが手に入るかどうかは、スペック(機能一覧)を見ても素人には判断がつかない。なので、Excel。
ここがポイントなんだけど、オーダーメイドで作ることが最も最適。ただ価格と人の問題がネックで出来なかったわけだが、今は時代が変わっている。自分の好きなアプリケーションを作るのが最も安く手間がない時代に突入しています!
で、なんと、受託開発よりもSaaSよりも、業務システムを自動生成するのが安い時代に入っちゃってるのよね...これがまた。KintoneやWagbyの価格、月額で1.5万前後。これらを使いこなすことで、その会社の為のITシステムを作ることが出来て、一番安くて速い上にミニマムな修正がユーザー出来るなら、僕らサプライサイドの人間が自信を持って薦められる。
よって、僕が考える顧問エンジニアのロールは、下記のとおり。
ま、これがホンマに出来るかはどうかはKintone/Wagbyの活用ノウハウの構築にかかっているわけだが、それに近しい仕事をさせて貰えそうなので、そちらをやりたいと思っています。