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これは、2016年になってから前職の内製したWindowsフォームの密結合過ぎるデスクトップアプリを、WPFで刷新している時に書いた記事です。画面がレスポンシブじゃないのを除けば別にWPFやる必要なくねって書いていました。できること同じじゃん、っていう。
が、この時から1年半。もう1回WPF(with Prism)に向き合ってみると、PrismのようなMVVMライブラリを活用できなかった自分がアホやっただけなのでは、という気持ちがドンドン大きくなってきました。
Windowsフォーム→WPFに焼き直すメリットがあまり無いのも事実でしょうが、新規アプリでWindowsフォームを採用するメリットも特に無いわけです。
レイアウトを作るのはWPFの圧勝
改めて思いました。XAMLで画面デザインできることに慣れると、Windowsフォームはだるくてしょうがない。
Windowsフォームは絶対配置が基本ですが、TableLayout的なコントロールを使えば相対配置が可能です。でも、カラムに置くことができるコントロールが1個しか無い。この時点でかなりきつい。Dock/Anchorを活用すれば画面サイズの変更に伴って要素のサイズも変動できるけど、ちまちますべての要素にそれを設定するのはだるすぎた。
XAMLやリソース定義したスタイル設定、強力なGridLayoutやPanelコントロールになれてしまうと、戻れないですね... UI回りのカスタマイズが本当にやりやすくなっている。
MVVM、やっぱりイイ...
1年半前はPrismよくわかんないで素のMVVMやってたけれど、挙動が安定しなかった。Prismを勉強(GitHubのサンプルレポジトリの写経)してみると、思いの外簡単だった。DIでViewModelをインジェクションしてくれるの、すげー楽。ライフサイクルの管理もしなくて良いので、大変助かる。
MVVMで業務系アプリ作っていて、問題となるのはこの辺だと思う。
- キーイベントとCommand対応
- 親画面⇔子画面連携
- 画面遷移
- ViewModelの共存
KeyBindingsって機構があればキーイベントに対してコマンドが実行できる事を知った。これが上手くできれば、コードビハインドを書く必要が全くといいほど無い。残りの3つは、Prismがサポートしてくれる。ViewModelにViewの状態を集約できれば、似たような画面が多い業務系のアプリでは再利用性が高くなるので、MVVMを活用しない手は全く無い。
フォーカス制御だけはどうしようもない
これはWPF/Windowsフォームどっちも一緒。フォーカスが正しく制御されるUIに慣れてしまった人は、もうマウスクリックには戻りたくはない。そら、そうやね。入力はマウスレスが理想。検索・集計・出力系は、右クリックメニューが活躍するので、マウスレスはそこまで必要とされていない感触。
フォーカス制御する場合は、画面のコンポーネントの名前解決ができないといけないので、Region/Moduleと言った疎結合を実現するPrismの恩恵に預かることは困難だけど、それ以外はすごく楽。画面遷移や遷移時の値の引き継ぎも簡単にできる。Prism、いいっすね~。はじめから使っていればと悔やまれる。