こもこさんらしい可愛らしく優しいエントリなので、ついTB。
僕は企画を立ててそれをカタチにする(要は目的を達成する)ことにドライブされるタイプで、世の中をよりよい方向にひっくり返してやりたいってずっと思ってるけど、世の中そういう人はあんまり多くないんです。悪いとか言うんじゃなくて、色んな人と会ってきた僕の実感。
多くの人は「自分らしく」ありたい。自分の価値観に沿って人生を楽しみたい。何かを達成することに喜びを感じるよりも、自分がいまやっていること、そのプロセス自体を自律的に楽しみたい。
「まいにち」をていねいに。
僕はこういう生き方もすごく良いと思っているけど、僕自身はアクセルが踏めるなら絶対踏んじゃうタイプだから出来そうにないので、そういうライフスタイルが溶け込んでるこもこさんスゲーって思う。
環境ってどうしたって変わっちゃうじゃん。だったら、自分に沿いたいよねって。自分の心を愛でて生きたいよねって。
自分が大切にしているものや自分の人生哲学。
好きな歌に、好きな人に、好きなお店に、好きなカフェに、好きな食べ物に、好きな時間。
環境が変わっても、自分には愛でていけるものがある。
こういう良い意味でスローな感じがいいですよね。
あとね、これはホントです。ウソも通していけばマコトになるんです。張り子の虎がホントの虎になるのは人間だけ。
演じたい、こうあったらいいなと思う自分を演じるというのも有りです。
そのうち本当にそういう自分になっているかもしれないというのはあります。
自分らしく - かみんぐあうとっ
ここから「働く」ことについての話
スローキャリアっていう概念をご存知ですか?
要は、序列以外の競争原理を求める自律的な人にとってのキャリアを築ける組織が全然ないのは問題だっていう話です。以下の問題意識に端を発しています。
「人々の上昇志向を活用してモチベーションを引き出すというマネジメントが、これまで当然のように行なわれてきた。だが出世すれば誰もが幸せになれるわけではないし、皆が上昇志向を持っているわけではないのは明らかなのだから、全員に上をめざさせたり、他人より早く出世することだけに価値を見出すのはもうやめよう」
http://jinjibu.jp/GuestDctnrTop.php?act=dtl&id=1
全く同感なんだけど、難しい。
企業は利潤を求める。上昇という成長を成し遂げないといけないし、目標はコミットしなくてはならない。目標を達成する見返りが序列の階段を上がることではなくて、単なる報酬にならないものなのだろうか。
僕はある程度リスクテイクをしないと血が騒がないけど、「上昇志向は強くないけれども、仕事にはできるだけ前向きに行きたい。」って言う人はすごくいっぱいいる。日本は横並び志向が特に強いから「ある単一の価値観をもった組織にどっぷりコミットする」ことしかない生き方を強いる価値観が、すごく強い。
それでもうまく行くときはある。色が1個だから染まれば強い。ベクトルがハッキリ見えているときは有効だ。総攻撃をかけるようなものだから。でも今はそのデメリットが際立ってきて、門前で清一色テンパっても脇の国士に打ち込んだらどうするんですかっていう状態が、実に多くなってきた。バカの1つ覚えとも言う。
そろそろ、新しい組織のカタチを模索して作っていかないといけない。
複数の価値観を内包してそれを報酬体系に落とし込めるようなやり方を考えないといけない。
ミッションは共有しないと組織の求心力はゼロになるけれど、ミッションを共有し物事を為すことはどう考えても自律的な行いであり、誰かにケツを叩かれてやるものではない。
僕は人事制度というのが会社の根幹だと思っている。ここが腐っていると全てが腐る。
よって、一時期は人事コンサルになろうかなぁと外資系のコンサル会社を志向したぐらいだが、だったら自分で会社を作って試してみればいいやっていう結論になり、今頑張っている最中です。
この辺の話はまた、GoTheDistanceで。