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ござ先輩の主に技術的なメモ

町おこしって奇跡でも起きない限り無理かもしれない

簡単に出来るもんじゃ絶対に無いなぁと思ったので、そのもやもやを書き出すことにします。

転職してから今までほとんど聞いたことがない地域名称を聞く機会が増えました。居住環境としての東京は(就労環境としては良いけど)あんまり良くないと思うので、距離の壁を越えられたらいいなと思いつつ地方の仕事の無さはハンパないことは伝え聞いていたので、うーむうーむと唸る今日この頃。

僕は毎月1回ぐらい(可能だったら)今まで行ったことが無い土地で車で爆走し日帰りで温泉に入ってくるのを、7割が趣味で3割がフィールドワークとしてやっています。走っていて気持ちがいいという理由だけで海沿いの町ばっかり行ってるけど。その町の空気ってやっぱり各々似ているようで違う。町のつくりが違えば、そこに漂っている空気感も異なってきますし、観光めぐりの導線も違ってきます。

温泉に限ったことではないですが、僕が東京を離れて地方にふらっと出かけるのは「非日常」を求めているからです。僕の住んでいる東京都大田区はとても温泉に恵まれているため、近所の銭湯で温泉に入ることが出来ます。温泉に入るだけならワンコインで可能なのですが、「それじゃちょっと風情が無いね」というわけで、忌野清志郎と共にオイラのポンコツでぶっとばしていくわけです。

何箇所か回ってみて思うのは、温泉があるといっても「ただ温泉があるだけ」の地域と「温泉街として溶け込んでいる」地域がハッキリしているということ。伊豆・湯河原辺りが強いなーと思うのは町全体が温泉街としての演出を行っていること。もちろん温泉だけでなく周辺にある観光資源も豊富なので地の利が大きいことは否定できないし、こういう所はある一定のプロモーションが効果を発揮すれば、ほっといても人が来るのだけれど。居住地域と観光地域が上手にすみわけできている感覚を覚える。

問題はそうでない地域。ふつーに人が住んでいるような田舎にポツンと「ほげほげの湯」とかがあるような所です。

こういう場所はすごく過疎化が進む印象を受ける。その施設だけしかお金が落ちてこない。シャトルバスを出されちゃ交通収入も見込めない。温泉の難しい所は「実際に足を運んでもらわないと意味が無い」所。物理的制約が大きいし温泉そのものをいじくることは出来ないので商品加工も出来ない。パッケージングはできるけど。食べ物や特産品は距離を超えることが出来るけど、景勝や温泉はその場に行かないと味わえないのがまた悩ましい。

先日いわき湯本という場所に行ってみたのですが、もうさみしくてさみしくて・・・。駅前に申し訳ない程度に足湯があって、あとは「地図渡すからお前ら勝手に好きなところ行ってね」という感じ。商店街を歩いても観光客は数えるほどで、その方々はみな宿泊先に向かうだけ。草津とかは夜にぷらっと出歩くのも楽しみの1つですが申し訳ないけどいわき湯本だったら地元のヒマそうなお兄さんに絡まれるだけなんじゃないかと心配になりました、ええ。僕がひとりで町を歩いているとすげー物珍しそう&不審そうに「アイツなにやってんの」という目で見られたのもステキ☆

何にせよ地方が東京に勝っているのは各種資源の独自性と固有性には違いないと思うので、問題はそれをどうやってひとつのブランドとして浸透させるかにあるんだろうと思います。かといってやっていることを変えずに安易にITに活路を求めても失敗すると思うけど。これはもう起業と同質なので非常に低い成功率にならざるを得ないけど、やらざるを得ないという反面もあって、色んな地方のお役所と各種なんとか組合は、わかっちゃいるけどどうしたら・・・って感じで困っているんだろうと思います。

地域振興券とか定額給付金とか、地方再生・活性化をしようとする気持ちだけは伝わりますが、自治体レベルで起業精神というものを醸成しない限りとても厳しいといわざるを得ないと思います。