Life is Really Short, Have Your Life!!

ござ先輩の主に技術的なメモ

ブラック企業という超神水を飲むということ

まなめはうすで紹介されていた下記エントリを読んで、僕も共感する所が多かった。

ブラック企業の何が良いか?

それは、ブラック企業で勝ち残っている人は、精神的に強い人が多い、ということです。

(中略)

生命の危険がない程度のブラック企業だったら、1年間ぐらいは、修行のつもりで入ってみるのも、それほど悪くないんじゃないかと思います。

ブラック企業で学んだこと ― 新卒でドロップアウトした僕から、ドロップアウトしそうなあなたへ(1) - oreoreoreoreの日記

間違っても「良いです!」とはいえないけれど、僕も「悪くない」とは言えます。ブラック企業の何がブラックかといえば、結局理不尽さなんですよね。こんだけコキ使われているのに、何の見返りもないじゃないか、という。そういう所に放り込まれるわけですから、「良いよ!」とは口が裂けても言えません。

ただ、こういうブラックな経験が「バネ」となって、自分を思い切り大地に踏みつけるがゆえに、びよーんと高く飛べるようになる、という成果が得られることもある。僕もそれで成長できた実感があるので「悪くない」と言えますし、今でも「びよーん」と高く飛べた上に出来た仕事は僕の中で楽しい思い出に残っています。労働時間はすごかったけど。

初めてきつい案件に入った時、「やばいな・・・これ絶対この先毎日終電でも厳しいんだけど・・・誰かヘルプしてくれないかな」って思ってすぐ側にいる諸先輩方を見ていました。でも、19時にはフツーに誰もいなくなってしまい、「ああ、そうか。誰も助けてはくれないのだな。各々仕事があるもんな」と軽く絶望し、軽く腹を括ったことを今でも思い出す。やるしかないという状況で生き残って仕事を完遂させると、間違いなく一皮向けると思う。

仕事してればやってらんないことはいっぱいある。そういう理不尽なことっていうのは、ドラゴンボールの超神水だと思っています。めっちゃ苦い、めっちゃ毒がある。飲んだら間違いなくカラダの中に異変が起きる。でも、飲みきって立ち上がれたら、全く違う自分が見えてくる。しかし、そのまま耐え切れずバーンアウトしてしまうかもしれない。毒の強度と自分の免疫の強度のバランスが最も大切。消化しきれない苦しみは、ただただヒトを歪めるだけだから。

こーゆープロセスに価値を見出すか否かは、個々人の価値観。ふざけんなってヒトもいれば、そっか悪くはないなってヒトもいるでしょう。

ただ、僕自身はブラックな経験を通じて自分に見返りがあった。キャリアを築く上で必要なスキルを得ることが出来た。本当にブラックな場合は、会社の燃料になってしまう。ここ留意。ブラック企業の本当の意味は、ブラックホールのようにその人間のキャリア形成を飲み込み、会社を存続させる燃料にさせること。就労時間が長いとか給料が安い=ブラックではない。一緒に働いているメンツが尊敬できる人たちならば、尚更そうです。

結局、僕なりに泥の中に頭から突っ込んでみて、今にして思うことは、世の中「ないないづくし」では渡っていけないんだなって事と、自分が出来るぐらいのサイズに不安や問題を仕分けしないと前には絶対進まないってことと、仕事は誰とやるかが圧倒的に大事ってことでした。

泥に埋もれる必要はどこにもありませんし、好き好んでサービス残業をする理由もないわけですが、いつか自分が踏ん張らなくてはならない場所が出来ると思うのですね。その時にいくばくかのブラックな就労体験があると、自分の精神を助ける一助になると思います。

さ、明日からがんばろうっと。